Z世代を巻き込む“トクリュウ犯罪”の仕組みと対策|加害者にも被害者にもならないために 

手のひらを前に突き出す人

「SNSでの“闇バイト”募集に応募したら、いつの間にか犯罪組織の一員にされていた」


こうした事件が相次ぎ、ニュースでも注目されているのが “トクリュウ犯罪” です。

“トクリュウ”とは、固定の組織ではなく 匿名で流動的に形成される犯罪グループ のこと。

中心人物の顔も名前もわからず、SNSを通じて即席で人を集め、犯罪を実行させるのが特徴です。

この記事では、その仕組みと背景、そして自分や周囲が巻き込まれないための具体的な対策を解説します。

目次

なぜ若者が狙われるのか?

トクリュウが若者を標的にする理由には、いくつかの背景があります。

経済的不安:アルバイトや収入源が限られており、高額バイトに惹かれやすい

デジタル慣れ:SNSや匿名アプリに抵抗がなく、警戒心が薄い

孤独感や承認欲求:仲間意識や「必要とされたい」という気持ちを利用される


特にZ世代はオンラインでのつながりを日常とするため、犯罪グループから見れば「接触しやすい存在」になってしまいます。

トクリュウ犯罪の仕組み

トクリュウは「匿名性」と「流動性」を武器にしています。

1. SNSでの勧誘

「高額」「即金」「カンタン」などのワードで求人を装う

DMやオープンチャットで個別に接触



2. 役割分担の流動性

運び役、受け子、実行犯など、その場ごとに人員を入れ替える

参加者同士は互いに素性を知らず、警察の摘発を逃れやすい



3. 脅迫による拘束

個人情報や顔写真を押さえられ「裏切れば晒す」と脅される

拒否できず、犯罪を繰り返すループに追い込まれる

この構造が「抜けられない」「気づいたら加害者になっている」という事態を生み出しています。

被害者が加害者になってしまう現実

トクリュウ犯罪の大きな特徴は、巻き込まれた人が同時に加害者にされる点です。

最初は軽い手伝いのつもりでも、実際は詐欺や窃盗の一部

捕まれば「加害者」として処罰される

しかし本質的には「匿名の黒幕に利用された被害者」でもある


この“二重の立場”こそ、社会的にも大きな問題視をされている部分です。

自衛のためにできること

では、私たちはどう身を守ればいいのでしょうか。

「高額・即金バイト」は疑う
正規の仕事で「簡単・高収入・即日現金」はほぼ存在しません。

SNSでの勧誘には応じない
DMや匿名アカウントからの誘いは特に危険。

情報を守る
住所・顔写真・個人情報を気軽に送らない。

相談先を知っておく
不安を感じたら、家族や学校、警察の相談窓口に連絡する。


特に若者世代だけでなく、保護者や教育現場も一緒に危機感を持つことが重要です。

社会全体で守る仕組みを

トクリュウ犯罪は、匿名性と流動性を利用した新しい形の犯罪グループです。

被害者が加害者になり、逃げられなくなる構造がある以上、個人の努力だけでは限界もあります。

一人ひとりが情報リテラシーを高めること

家庭や学校が早期に気づける環境をつくること

社会全体で「若者を守る仕組み」を整えること



この3つが欠かせません。

「知っておくこと」こそ最大の防御。


まずは実態を理解し、身近な人と話題にすることから始めましょう。

今回紹介した「匿名・流動型」の仕組みがどう社会に広がっているのかは、こちらの記事でまとめています 👇

若者を狙う“トクリュウ犯罪”とは?|SNS発・闇バイトの実態と危険性

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