大阪万博がつないだ日印ポップ──『Tunak Tunak Tun』に“礼儀正しく”揺れる日本の観客

万博ロゴ

世界中で繰り返しバズを生む名曲があります。1998年に発表されたインドのパンジャービーソング『Tunak Tunak Tun』もそのひとつ。

ユーモラスなダンスと中毒性のあるリズムで、過去にはネットミームとしても広がった曲です。

そして今、再び日本でこの曲が注目されています。

大阪・関西万博の会場で、インド系パフォーマンスに合わせて日本人観客が「礼儀正しく揺れる」姿がSNSに投稿され、インドのメディアを中心に世界的な話題となりました。

目次

Tunak Tunak Tunとは?

1998年に歌手ダレール・メヘンディが発表したパンジャービーソング。

当時としては珍しいクロマキー合成を駆使したMVが注目を集め、インドで大ヒット。

2000年代にはネット上で「クセになる曲」として国際的にミーム化。

ゲーム『World of Warcraft』のダンスモーションに取り入れられたことでも知られています。


このように「古いけれど何度もリサイクルされる」点が、若者文化に強く結びついています。

日本での再燃のきっかけ

大阪万博のイベントで披露された際、日本人観客は海外のように大きく踊り狂うのではなく、控えめに身体を揺らしながら楽しむスタイルを見せました。

この映像がSNSに投稿されると、海外ユーザーからは「日本人らしいバイブス」「とてもシビライズド(礼儀正しい)」と称賛コメントが殺到。

インドのニュースサイトでも取り上げられ、「異文化が礼儀と笑顔で融合した瞬間」と報じられています。

若者に刺さる理由

なぜ、このシーンがここまでバズったのでしょうか。

ノンバーバル(非言語)的魅力:歌詞が分からなくても、リズムと繰り返しだけで楽しめる。

文化の再解釈:元気に踊る曲を“静かに楽しむ”日本的な受け止め方が逆に新鮮。

ミームの継承:過去にネットで遊んでいた曲を、Z世代がショート動画で新しく料理。

国際交流の象徴:万博という舞台が「異文化の交差点」として話題性を高めた。


特にSNS世代は「国境を超える共感ネタ」に敏感であり、このケースはまさにその好例といえます。

国際カルチャー交流への示唆

『Tunak Tunak Tun』の再ブームは、単なる懐メロ再生産ではありません。

音楽の普遍性:言葉を越えて人をつなぐ力が再確認された。

日本的スタイルの価値:控えめなノリが国際的に“ユニーク”として評価された。

イベント効果:大阪万博がカルチャー発信のきっかけになった。


これは「グローバルポップカルチャーの波を、日本らしく受け止める」姿を映し出す象徴的な事例だといえます。

まとめ

『Tunak Tunak Tun』の大阪万博での再燃は、

90年代の曲が再び世界を巡る現象

日本的な“静かな熱狂”が海外で評価されたこと

若者文化におけるミーム再循環とSNS拡散力


をすべて含んだ出来事でした。

音楽や踊りに国境はありません。むしろ“違い”があるからこそ、互いの魅力を新鮮に感じ取れるのです。

「静かに揺れる日本人観客」 というワンシーンは、万博という舞台にふさわしい国際カルチャー交流の象徴だったのかもしれません。

国際的に再評価される『Tunak Tunak Tun』の現象と同じように、日本国内でも“懐かしさが新しく映る”カルチャーが広がっています。

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昭和レトロが若者に刺さる理由──“懐かしさ”が新しいカルチャーに変わる瞬間

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