ネオンの光に照らされた純喫茶の看板。
昭和家電の丸みを帯びたデザイン。
フィルム写真のざらついた質感。
かつては「時代遅れ」と思われていたものが、今では若者にとって新鮮なカルチャーとして脚光を浴びています。
この“昭和レトロブーム”は、単なる懐古趣味ではなく、SNS時代の感性と強く結びついた「新しい自己表現のかたち」なのです。
どんな“レトロ”が人気なのか?
純喫茶:クリームソーダ、ナポリタンなど写真映えするメニュー
アナログ家電:ブラウン管テレビ、黒電話など丸みあるフォルム
写真文化:使い捨てカメラ「写ルンです」やフィルム写真の粒子感
ファッション:昭和柄シャツ、レトロスニーカー
いずれも「現代にはない質感」や「昭和的なかわいさ」で支持されています。
若者に刺さる理由
なぜ昭和レトロは若者に新しく映るのでしょうか。
1. アナログ感の希少性
スマホやデジタル一色の時代だからこそ、不便で味のあるアナログが「個性」として輝く。
2. 写真映え(SNS相性の良さ)
ネオンサインや純喫茶メニューは、インスタやTikTokに映える“レトロポップ”な素材。
3. 親世代との接点
「両親や祖父母の時代」を共有できるカルチャーとして新鮮に受け止められる。
4. ノスタルジーの再解釈
自分が体験していない時代だからこそ、“憧れの異世界”として魅力を感じる。
SNS時代との親和性
昭和レトロの再燃を支えているのはSNSです。
TikTok:純喫茶巡りのVlogがトレンド化
Instagram:「#昭和レトロ」で数百万件以上の投稿
YouTube:レトロ家電紹介やフィルムカメラの使い方動画が人気
「映えるレトロ」が拡散されることで、世代を超えて共感が広がっています。
現代カルチャーへの影響
ファッションブランドがレトロデザインを復刻
インテリアショップで“昭和カラー”の雑貨が人気
観光資源として、レトロ商店街や銭湯が再評価
単なるブームを超えて、経済や観光にも波及する動きが出ています。
まとめ
昭和レトロが若者に刺さる理由は、
デジタル世代にとって“アナログ”が新鮮
SNSで映える“レトロポップ”な魅力
世代間をつなぐ“ノスタルジー”の共有
にあります。
懐かしさが「新しいカルチャー」として再解釈される時代。
それは、過去の文化が単に保存されるのではなく、未来の世代に生き生きと受け継がれていく瞬間でもあります。
昭和の懐かしさが若者に“新しい”と映る一方で、海外の音楽カルチャーも日本で再評価されています。
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