火山の概要と形成
新燃岳は約1万年前に形成が始まり、これまでにプリニー式(爆発的)噴火を含む噴火の歴史がある活火山です。
噴火のパターン分類
江戸時代以降の噴火パターンは以下の通りに整理されます。
- 小規模噴火で終息(例:1822年、1959年)
- 小規模から本格マグマ噴火へ展開 → 繰り返す爆発 → 終息(例:1716~1717年、2011年)
- 小規模噴火 → 主に溶岩噴出 → 単発爆発を繰り返し終息(例:2018年)
- 最新の活動状況(2025年6〜8月)
最新の活動状況(2025年6〜8月)
- 2025年6月22日:7年ぶりの噴火
6月22日に水蒸気噴火として7年ぶりに活動が再開され、その後も連続的な噴火が続いています。 - 噴煙の高さと変化
7月2日には火口縁上2,800 m、7月3日には最大5,000 mまで噴煙が達しました。
7月4日以降は、火口から斜めに煙が上がる「こぼれるような」現象が頻出しています。 - 継続的な活動と注意喚起
気象庁や複数の観測で、火山性地震やガス(二酸化硫黄)放出量の増加が確認されており、活発な状態が継続中であると見られています。 - 最新の噴火報告(8月13日)
8月13日には午前1時から午後4時50分まで連続噴火が発生。噴煙は最大900 mまで上昇し、地中の膨張など特段変化は確認されていません。
目次
火山警戒レベルと安全対策
- 警戒レベルの変動
8月13日時点では、噴火警戒レベル 3(入山規制)となっています。
5月27日にはレベル2へ引き下げられたものの、再びレベル3へ戻っています。 - 避難・安全の注意点
火口から概ね2〜3 kmの範囲は大きな噴石などへの警戒が必要です
新燃岳は“動く活火山”として、今まさに注目が集まる存在です。
噴火の形態には多様なパターンがあり、見逃せない前兆も少ないことから、より慎重に観察すべき火山とも言えます。
最新情報をしっかりチェックして、安全な判断を心がけてください。