厚生労働省および国立健康危機管理研究機構によると、2025年のSFTS(マダニ媒介ウイルス感染症)の累計患者数は速報値で135人に達し、2023年の134人を上回り過去最多となっています(8月19日付)。
このうち少なくとも13人が死亡し、致死率はおよそ10~30%とされます(地域や年齢によって差あり)。
目次
東西へ拡大する感染域:身近な場所でもリスクあり
- 西日本を中心としつつ、北海道や関東圏(茨城県、静岡県など)でも感染事例が確認されており、感染圏の拡大が懸念されています。
- 野生動物(シカ・イノシシ・クマなど)との接触により、マダニが人里や庭先にも広がりやすくなっています。
→ 「山登りや農作業だけでなく、庭いじりや散歩中にも刺される可能性がある」との専門家の警告あり。 - 特に**春〜秋(5月〜11月頃)**はマダニ活動が活発で、現在も高リスク期間とされています。
ペットからの感染にも注意:猫や獣医師にも被害
- 2025年5月、茨城県で飼い猫がSFTSに感染し死亡する事例が発生。これは関東での初確認で、死猫の体調不良から感染が疑われました。
- 人間への感染は確認されていませんが、獣医師らに対して警戒が強まっています。
- 同月、三重県では獣医師が猫の治療中にSFTSに感染して死亡する事件が発生。野生動物由来の感染ではなくペット由来の可能性が指摘され、獣医師会からは全国的な注意喚起が行われました。
予防&対策:知っておきたいポイント
服装と虫除け
- アウトドア時には長袖・長ズボン・白っぽい服装を着用し、首にタオルやスカーフを巻いて肌の露出を減らし、マダニの発見を容易にします。
- ディートやイカリジン配合の虫よけスプレーはマダニにも効果あり。パッケージに「マダニ」と明記されている製品を推奨。
帰宅後のチェック
- 上着は屋外で脱ぎ、体や衣服にマダニが付いていないか入念に確認。
- 速やかにシャワーや入浴を行い、マダニを落とすのが重要です。
- ペット(特に犬や猫)にもダニがつくことがあるため、散歩後や外出帰りにはブラッシングやチェックをすることが推奨されます。
刺されたらどうする?
- 吸血中のマダニを無理に引き抜かず、医療機関での適切な処置を仰ぐべきです。自己処理で頭部が残ると化膿の恐れがあります。
- 発熱などの症状が出た場合は、マダニ被害の可能性を医師に伝え、早めに診察を受けましょう。
現状と暮らしでできる対策
項目 | 内容 |
---|---|
感染急増 | 2025年の累計135人(過去最多)・13人死亡、致死率10〜30% |
感染圏の拡大 | 北海道・関東も感染域に含まれるように |
ペット経由の感染 | 猫→人への可能性、獣医師の感染事例も確認 |
有効な予防 | 長袖・長ズボン・虫よけ・帰宅後チェック・医療機関での対処 |
マダニによるSFTSは、気候変動や野生動物の人里進出などにより、身近で増え続けるリスクとなっています。
アウトドアやペットとの生活が身近なあなたにも、今一度“いざというときの備え”として上記対策を参考にしていただければ幸いです。